グレイシー ゴールド「新しいスケーターになりたい」
彼女を初めて見た時、ほんとに天使がいたああああ と思いました。
戻って来てくれて本当に嬉しいです!!!
「もしもスケートに戻ってくるなら、 エキシビションの振り付けをプレゼントしたい。」
引退後に振り付け師になったアボットは友人にそう言った。 ゴールドは素敵なオファーで、彼に感謝すると返信した。
それから数ヶ月後、ゴールドは考え、 そして春にアボットに連絡した。
ゴールドは、過去二年間の様子を収めたビデオを先月公開したが、 スケートに戻ってくるまでどんなインタビューもうけなかった。 アボットは彼女のSPとFS両方を振付するため、 彼女のペンシルベニアにあるトレーニング場まで何度も旅をした。 ゴールドは今、フランス人スケーターヴィンセント レステンコートに師事している。
アボットは彼女について「新しいスケーターになりたがっている」 と話してくれた。「 彼女はいつもアーティストになりたがっていて、 僕が持っているアーティスト性にあこがれると言ってくれた。 そして新しいものをスケートに取り入れたがっていた」
彼女はプログラムの音楽にブロードウェイミュージカル「 ウェイトレス」から「I put a spell on you 」と「she used to be mine 」を選んだ。今の彼女を反映するように。
最初の曲は「少し成長して少しセクシーになって、 今までの私よりも遊んじゃう」という曲。この曲が、 二年間の彼女を物語っていた。
「一時は彼女は世界のトップで、全てのものは彼女の脚にあった」 とアボット。(ゴールド曰わく、 2016年のSP後に精神的に引き裂かれ、 世界選手権の表彰台と全てを失ったと言う)「 それから彼女は本当に苦しんで、 彼女のいた世界から大きく後退しなければいけなかった。 そして今、彼女は自分を立て直している。これはかつての彼女を、 かつてなろうとした彼女を、今の彼女を、 そしてこれからなりたい彼女を探すようなこと。」
ゴールドは、どうなりたいかをアボットにはっきりと示した。
「彼女は、 いつもスケーターでなくジャンパーとして見られていた。 アーティストになりたかったけど、 自分の得意なことに集中するべきだと皆に言われた」と言う。「 彼女と一緒に作っていると、 彼女はアーティストだしセンシティブだし、音楽を理解している」 とアボットは言う。
この秋なアボットは振付の見直しのために彼女を訪れたが、 モスクワには帯同せず、アメリカでスコット ハミルトンショーに出演する。そのため、 彼はゴールドが復帰の緊張とどう向き合い、 ジャンプをどうするかに立ち会えない。
「これは彼女の大きな大きなおかえりのパーティーだ。これは彼女が自分の足で立てるようにして、また歩き出すための最初のステップだ。彼女のプランはこのイベントに勝つことではなく、この一年でもなく、彼女の将来と次の四年間をどう作っていくかなんだ」
ゴールドにとっては今年唯一の試合だ。たくさんの人が1月に行われるUSナショナル大会で彼女がどれほど上がってくるかを考えて見るだろう。(多くのビックネームが欠場する中、現在2人のアメリカ人が世界のトップ30にランクインしている。)
「彼女がいた場所から考えると、このシチュエーションに戻ることだけでもすごく大きなチャレンジだ。」アボットが春に初めて彼女を訪れた時、ゴールドはダブルジャンプを飛べるほど戻っていたという。「すごい前進だよ。彼女の成長を見るのは本当に感無量だよ」